なぜ住宅ローンの金利は人によって違うか

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なぜ住宅ローンの金利は人によって違うか

株式会社住宅相談センター
CFP® 吉田貴彦(よしだたかひこ)

住宅ローンを借りるのなら、少しでも金利が低い商品を選びたいと思われるのが普通でしょう。事実住宅ローンの借入金利は人によって大きく異なっているのが実情です。

ではどうしたら少しでも有利なローンを選ぶことができるでしょうか?

1.住宅ローン金利の決まり方

住宅ローンの金利は、原則として変動金利型なら短期プライムレートに、10年以上の固定金利型は10年物の日本国債の利回りに連動して、毎月金融機関が基準金利を決めています。基準金利は店頭金利とも言われています。

ただし現在は基準金利から金融機関がサービスする引き下げ金利があるため、基準金利で住宅ローンを借りている人はほとんどいません。

引き下げ金利を受けるための要件
  1. 給与振込みをその金融機関にする
  2. 公共料金の引き落としの何科目かをその金融機関でする
  3. その金融機関のカードを作る

などの簡単な要件を満たせば、金利の引き下げが受けられます。多くの金融機関のホームページや店頭などに表示されている住宅ローンの金利は、この引き下げを受けた後の金利ですし、多くのみなさんがこの金利を比較して住宅ローンを選んでいらっしゃると思います。

住宅のイメージ

2.金利の引き下げが受けられる条件

しかし金利の引き下げを受けられる条件は、これだけではありません。金融機関のホームページなどをよく読むと、いろいろな条件があるのがわかります。

引き下げ金利を受けるための条件
  1. 自己資金が10%(金融機関によっては20%)以上ある方
  2. 60歳以上の高齢者と同居する住宅
  3. 省エネルギー性や断熱性、耐震性に優れた住宅
  4. 地元産の木材を使った住宅
  5. 長期優良住宅や住宅性能表示を利用している住宅
  6. 提携不動産会社の取引であること

などたくさんの条件があります。どれかに該当すれば、0.05%から1.5%程度の引き下げられる可能性があります。

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3.表に出ない引き下げ条件

以上の条件は、よくよく見れば金融機関の商品概要書にも明示されていますので、是非調べてみてください。

しかし金利の引き下げはこれだけではありません。最も重要な条件=個人の信用力があります。

金融機関は見ず知らずの他人である住宅ローンの申込者に、何十年もの返済期間で何千万円もの融資をするわけで、大変リスキーな仕事をしています。返済不能になるリスクを少しでも和らげる要素がないかと、申込者のことを調べたくなるのも理解できます。この申込者に関する情報を「個人の信用力」と言い、金融機関が最も重要視する条件なのです。

しかもこれはホームページにもチラシにもまったく書かれていません。金融機関が何を重視するのかは、一般にはまったくわからないのです。

例えば以前「英会話のTOEICの点数が700点以上の人は住宅ローンで破綻しない」というデータを持っていた金融機関がありました。この金融機関に住宅ローンを申し込む場合には、TOEICの成績票を申込書に添付することで、信用力がアップし金利が下がりました。

このように各金融機関によって個人の信用力としてどのような点を採用するのかを決めており、それは一般にはまったく公開されていません。その金融機関に合った個人の信用力を訴えれば、住宅ローンの金利が引き下げられるので、例えば職場の同年収の同期で同じ時期に同じ金融機関を利用したとしても、住宅ローンの借入金利が違ってくることがご理解いただけたかと思います。

住宅ローンの申し込み時には、そのあたりにも注意して申し込んでいただければと思います。

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