本日も朝から住宅ローンの相談が2件。ともに夫婦2本立てローンの処理問題です。
いまや首都圏では新築分譲マンションの価格が高騰し、平均分譲価格はバブル期を超えたそうですが、にもかかわらず一次取得者の購入意欲は旺盛で8000万円程度の物件でも契約できているようです。
以前のバブル期は8000万円のマンションとなると一次取得者は手が出ず、業者による買取転売で成約していたのが実情です。
30年経って今回は超低金利と女性が働くようになって夫と変わらぬ収入を得るようになったことから、十分購入できるようになったことが背景にあります。
夫と妻の2本立てで住宅ローンを組めば、従来の2倍の取得能力になるという訳です。
しかし今朝のご相談だけでなく、ここのところ急増しているのが離婚にともなって2本立ての住宅ローンをどう処理したらよいかという相談です。
2本立ての住宅ローンは仲良く完済まで一緒に返済を続けるという前提で成り立つのですが、最近は新しく結婚される3組に1組は離婚する時代ですので、当然のことながらこの種の相談が増えるのです。
だから夫婦2本立て(連帯債務を含む)は止めた方がよいですよとアドバイスするのですが、夢のマイホームにはかなわない。
そもそも住宅ローンの相談をしたときに「離婚の可能性が高まっている時代なので、2本立ての住宅ローンは止めましょう。」とアドバイスする人がどれだけいるでしょうか?
私はすべてのご相談者にそのようにアドバイスしています。住宅ローンアドバイザーとして後で「そんなこと言わなかった。」と言われるのが嫌ですから。
夫婦2本立て住宅ローンは、2本になる分リスクが倍になるということです。
死亡や高度障害は団信で保証されますが、失業・減給・病気・療養そして離婚。すべてのリスクが倍になる訳です。
ただでさえ決まったが額(変動金利型等では額も決まっていない)を毎月、35年間も支払い続けるということを金融機関と約束するなんて無謀なことをするのが住宅ローンというものです。もう少し慎重に検討してほしいと思います。
でないと離婚で困ったときに弊社を訪ねて来ることになりますよ~