ある大手ハウスメーカーのモデルルームに純和風の部屋があるというので見学に行ってきました。
最近は和室を造る人が減っており、建築士・インテリアコーディネーター・営業マン・現場監督、いずれも和室のことを勉強する機会がないので、敢えて本格的な和室を用意したとのことです。
床の間、付書院、網代の船底天井などしっかり造っており、座っていると私たちの世代は落ち着きますね。
また縁側の向こうの和風庭園も灯篭・手水・沓脱石が配置され、植栽もバランスが取れています。
しかし担当者がおっしゃるには、この部屋は南向きで日当たりが良く、しかもこの土地の水はけが大変良かったので、コケが枯れてしまうのが失敗でしたとのこと。
確かにコケが枯れて茶色になっているのが気になりました。残念。
最近庭にコケを植える人はいないと思いますが、植栽の難しさを物語る話です。
コケに限らず植栽は、樹種(木の種類)・樹高(木の高さ)・樹径(枝の直系)・配置など検討しなければならない点が多く、また今回のような立地に適しているか、植える季節は大丈夫かなど難しい点があります。
これらは単なる外構業者ではなく、植栽に詳しい業者に相談することが大切です。そのためには植栽について担当者と話をすると良いでしょう。
今の時期はどんな花が咲きますか?地面に近いところに植えるのに適した木は何ですか?夏の日照を遮る木はどんなものが良いでしょう?など。
この分野は業者さんによって相当知識に差が出る部分だと思います。話していれば自ずと詳しい人かどうかがわかります。
それにしても、最近は一部ガーデニングブームが残っているものの、本格的に植栽に拘る方が少なくなったのは少々残念です。