昨日はある企業の社員様向け住宅セミナーでお話ししている土地探しのネタを書きました。
インターネットではなぜ良い土地が出て来ないのか、その理由も明確にしました。
では皆さんは不動産業者をこまめに回れば良い土地に巡り合うことができるのでしょうか?
それは間違いなく正解なのですが、最近はそれも危うくなっています。
土地を仲介する不動産業者としては、同じ土地を成約するなら、できるだけ手間を掛けたくないと思うのは理解できますよね。早く成約して手数料を受け取り、次の仕事に向かいたいわけです。
例えば皆さんが土地を成約するまでの流れは、ざっとこんな感じです。
不動産業者:良い土地が出ましたので、現地を見に行きませんか?
皆さん:ありがとうございます。今週は予定があるので、来週の日曜日に見に行きましょう。
不:(日曜日になって現地を案内)良い土地でしょう。
皆:そうですね。気に入りました。
不:では買付申込書を書いて、売主に価格の交渉をしましょう。
皆:わかりました。ただ親にも見せておかないといけないので、来週もう一度見学させて下さい。
不:(もう一度現地を案内して)購入されますか?
皆:そうします。
不:買付申込書を書いてください。
皆:わかりました。ところで土地を買うのに住宅ローンを利用するのですが・・・・
とこんな感じです。これが普通だと思います。決しておかしな進め方ではありません。
ところが、ここに皆さんの強力なライバルが現れます。このライバルが土地を買うときはこんな感じです。
不:良い土地が出ましたのでメールします。
ラ:待っています!
ラ:今届きました。買うので物件を止めてください。決済を取ってすぐに買付申込書を送ります。
不:(1時間後)申込書届きました。この価格なら売主も了解すると思いますので、さっそく契約の準備をします!明後日契約でいかがですか?
現地も見ないで申し込みを入れて来るって、ライバルはどんな人でしょう?
これは建売業者(不動産業者)です。彼らは土地を探して住宅を建てて販売するのが仕事です。
毎日地域を歩き回って土地を探しているので、現地を見なくても土地のある程度の良し悪しの判断ができます。
しかも住宅ローンは使いません。現金がすぐに出てきます。
皆さんが不動産業者なら、どちらの買主を優先しますか?
以前の建売業者と言えば、何百坪もある広い土地を購入して区割りし、何軒かの建売住宅を建てて販売していましたが、最近はそのような良い土地は少なくなりました。多少面積が小さくても、建売住宅が建つならどんな土地でも買わなければならなくなっています。
皆さんがお探しの50坪の土地など、2つの区割りして建売2棟を建てることだってできます。
こんな彼らと勝負しなければならないのですから、それなりの準備をしておかないと勝てません。
ということは、不動産業者を回るだけでなく仲良くして、建売業者に流れる情報を先にもらう工夫をする必要があるということです。
弊社住宅相談センターでは、一般の方が不動案業者とできるだけ早く親密になることができるように、不動産業者紹介業務を行っています。弊社からの紹介のお客様と言うことになれば、多少は優遇して良い土地を紹介してくれると思ってのことです。
土地探しは相当に大変で、スピード感が必要になるということをご理解いただけたでしょうか。