断熱材にどの素材を使うかは意見がわかれるところです。
今回は実験上の断熱性の数値で高得点が出る板状断熱材について話します。
板状断熱材には、スタイロフォームに代表される押出法ポリスチレンフォーム、発砲スチロールを加工したビーズ法ポリスチレンフォーム、ネオマフォームに代表されるフェノールフォームなどがあります。
いずれも熱伝導率では繊維系を上回る数値が出るので、断熱にこだわる施主様の住宅に使用されることがあります。
断熱材検査で建築現場をインスペクション(住宅診断)する場合、赤外線サーモグラフィを利用して隙間や欠損がないかを調査します。
すると板状断熱材を使用している現場では、多数の隙間が見つかります。(ほぼ100%)
板状断熱材の継手や間柱や柱・梁などとの接点では、直線状に隙間が生じてそこから熱漏れが計測されます。
これは断熱材が板状のまっすぐな直線であるのに対して、現場では直線状ではない木部との間にどうしても隙間ができるからです。
また鉄骨造の場合でも、断熱材をはめ込むことで直線が曲がるため隙間が発生します。
この隙間は幅1㎜から大きいところで数㎜になるので、住宅全体にすると相当な隙間になる勘定になります。
弊社住宅相談センターでは、この隙間をウレタンフォーム等で埋めていただくようにお願いしているのですが、すべての隙間を埋めるのは大変な作業になります。
以上のように実験上、製品上の数値が良い板状断熱材であっても、施工現場で隙間が生じれば想定した断熱性能が出ないということです。
板状断熱材を採用される場合は、赤外線サーモグラフィを使って断熱材工程の調査をされることをお薦めします。
