「自宅を売る売買契約を締結したが、固定資産税の精算方法について仲介業者に質問したけど要領を得ない」という相談。
通常不動産売買契約書には「本物件に賦課される公租公課(固定資産資産税等の税金)は、引渡日前日までは売主、それ以降は買主の負担とし、引渡時に日割り精算する」と書かれています。
例えば令和8年3月23日が引渡日なら、西日本では令和7年4月1日から令和8年3月31日までを1年とし、東日本なら令和8年1月1日から同年12月31日までを1年として365日分の何日で精算します。(慣例的に東と西で異なります)
ただし固定資産税等の納付書(請求書)が市区町村から売主に届くのが3月末から遅いところで5月になることもあるので、引渡時に納付書が届いていない場合は、実務上次年度(例でいれば令和8度の固定資産税等を令和7年度と同額と仮定して、引渡時にその分も精算することが多いです。
買主が払った次年度分も売主が納税するわけです。
追加で「西日本では固定資産税は4月1日から3月31日までの分なのですね?」という質問をいただきましたが、理屈を言うと違います。
固定資産税は毎年1月1日現在の固定資産の所有者に課税される税金なので、いつからいつまでという考え方は正確ではありません。
不動産売買契約の精算条項はあくまで慣習で行っていることで、当局はあくまで1月1日現在の所有者が納税義務者と考えています。
このことに関連して、国税当局はこの精算金をどう考えているのか?
精算が慣習に過ぎないにも関わらず金銭の授受があるので、精算金は売買代金の一部と考えています。したがって、売主に譲渡所得税が発生する場合課税対象になります。
そこで一部の売買契約書には、精算金に譲渡所得税の税率(長期譲渡所得なら20.315%)を上乗せして精算するとしているもの見られます。
個人的にはこれはやり過ぎだと思います。
それなら単純に売買代金に精算金額を上乗せしたら良いと思いますが、いかがでしょうか?
いずれにしても仲介業者は、このあたりまでしっかり説明してほしいと思います。
