マンションの大規模修繕工事で談合を行っていたとして、3月4日に公正取引委員会が工事業者20社に立ち入り検査を実施したニュースは大きな話題になりました。
住宅やマンションのアドバイスをしている立場からすると、ようやくやってくれたかというのが本音で、業界では大規模修繕で談合が横行しているのは公然の秘密でした。
大規模修繕は数千万円から数億円の工事費になり、定期的に実施されるし、管理組合の素人さんを相手にするため、業者から狙われやすい工事です。
知らないまま業者を決めると発注金額に千万円単位の差が出て、その差額は組合員が負担することになります。
では談合を防止して適正な価格で発注するにはどうしたら良いでしょうか。進め方をご紹介します。
1.発注方式は管理会社にすべてを一任する「責任施工方式」とか「特命入札方式」と言われる方法と、管理組合が建築士や工事業者を選ぶ「設計監理方式」がありますが、必ず「設計監理方式」を選びます。
2.設計監理方式では、まず建築士を選び、建物診断や改修工事の設計を依頼します。
3.出された改修工事の設計図に基づいて、施工業者を公募します。公募には『建通新聞』を利用します。『建通新聞』は業界紙で「今度ここで大規模改修工事をしますので、見積もり参加しませんか?」と工事業者に告知してくれます。
4.見積もり参加基準をクリアした業者に見積もりを依頼します。
5.管理会社にはどの業者が参加しているかは一切伝えませんし、見積書も管理組合理事長宛に送ってもらいます。
6.集まった見積書を比較したり、面談して最終的に依頼する業者を決めます。(必ずしも一番安い額を提示した業者に依頼するとは限りません)
以上のような進め方をすれば、管理会社や工事業者が談合する隙は少なくなり、適正な価格で発注することができます。
ちなみに私も過去2回修繕委員を務めたことがありますが、この手順で実施しました。管理会社は地団駄踏んでいましたが。
