私は金融機関の住宅ローン担当者が受講する住宅ローンのテキストを書いたり、試験問題を作っています。
またときどき行員さん向け研修会の講師をすることがあります。
何故単なるFPが住宅ローンのプロに講義するのかと不思議に思われるかも知れませんが、理由があります。
それは金融機関の住宅ローン担当者は、必ずしも住宅ローン全般のプロではないからです。
話してみてわかったのですが、彼、彼女たちは自社の住宅ローンについては当然熟知していますが、他社の商品になるとほとんどご存じありません。
私は毎月数十社の住宅ローンの融資条件をチェックしているので、特定の金融機関の商品しか知らないということはありません。
おそらく住宅ローンに詳しいFPさんだったら同様だと思います。
そしてもう1つ。彼、彼女たちは住宅ローンを販売するプロだということです。
金融機関も企業ですから営業成績を上げなければなりません。毎月のノルマを達成するために頑張っています。
しかしFPには住宅ローンを売るノルマはないので、無理な返済ではないかと思うお客様には勧めないこともあります。
その点で金融機関の担当者の方にも、FP的な視点で住宅ローンを考えていただきたいので、その立場で講義をする意味はあります。
住宅ローン選びをされる場合は、金融機関や不動産業者、ハウスメーカー担当者に尋ねるのと同時に、是非FPにも相談していただきたいと思います。