先日、住宅の雨漏れトラブルになっているので弁護士を紹介してほしいという相談があったことを書きました。
また建築に詳しい弁護士が少ないことも書きました。
そのうえで更なる難題は、消費者側に立つ弁護士さんは少数派であるという問題があります。
「建築トラブルに詳しい弁護士」で検索すると、「建築に詳しくない弁護士さん」も含めてたくさん出てきますが、多くの弁護士さんが建築業者側に立つ先生です。
弁護士は利益相反行為=依頼者の利益に反するような立場であることはできません。
例えば建築業者A社の顧問弁護士をしていて、相談者がA社とトラブルになった場合、相談者の依頼を受けることができません。A社の利益と相談者の利益は相反するからです。
そして弁護士さんも仕事ですから、どちらの立場に立ったら収益が上がるかを考えます。
結果として一度きりの仕事になる消費者側に立つより、安定的に顧問料をいただいたりリピーターになる可能性が高い建築業者側に立っていた方が収益が上がることがわかります。
ですから「建築トラブルに詳しい弁護士」と言っても、必ずしも消費者側に立って弁護をしてくれるとは限らないのです。
弊社住宅相談センターでは、相談内容に応じて消費者側に立つ弁護士を紹介していますが、なかなかいらっしゃいません。