上場企業の決算報告が佳境ですが、不動産会社各社の新築建売住宅の分譲事業が低調のようです。
販売価格の上昇や立地の郊外化が影響しているようです。
上場企業の場合は四半期ごとに経営内容が公開されるので、突然前触れもなく倒産ということはありませんが、中小の建売業者の場合、そういうこともあり得ると考えておいた方が良いでしょう。
過去には引渡し前に売主業者が倒産したという例はたくさんあります。
先日も書きましたが、問い合わせが多かったので、これに対する予防策を再度書きます。
新築建売住宅購入時の売買契約では、一般的に契約時に手付金を支払い、その後住宅ローンの手配などができた後に残代金を支払って引渡し完了となります。
契約から引渡しまでの間に売主業者が倒産した場合、手付金はどうなるのでしょうか?
倒産した売主の後を引き継ぐ事業者がいれば、売買契約もそのまま引き継ぐことも考えられますが、予定通りの引渡し時期に引渡しができるかはわかりません。
引き継ぐ事業者がいなければ、手付金債権の返還を求めて管財人と交渉することになりますが、全額返還されるかはわかりません。まったく返還されないこともあります。
このようなことにならないように、宅地建物取引業法では手付金の保全措置を定めています。
売主が宅地建物取引業者である場合、手付金の額が完成物件で10%、未完成物件で5%を超える場合、売主が手付金の保全措置をするように定めています。
しかし保全措置には保証料などが必要になるため、通常売主は10%(5%)以下の手付金しか受領しないで保全措置をしません。
しかし売主業者の経営内容に心配がある場合は、買主から申し出て、場合によっては保証料を負担してでも、手付金の保全措置をしていただくと良いでしょう。
仮に売主業者が倒産した場合でも手付金は全額返還されます。
私も経営不安が報道された業者が売主であったとき、過去2度この方法を使ったことがあります。(結果倒産しなかったのですが)
新築建売市場は少々怪しくなってきたので、これから契約を予定される方は保全措置を講じるのも1つの防衛手段になると思います。
