家づくりの過程で、クロス選びはかなり後になることが多いと思います。
間取りが決まって、ある程度仕様が決まると工事請負契約を締結し、その後の仕様打ち合わせで設備やクロスなどの内装材のグレードや色・模様などを決めます。
それが着工後や上棟後にクロスを決めることもあります。
それまではグレードを決めておいて価格だけ見積書に入れておきます。そして打ち合わせでグレードが上がれば追加になり下がれば減額になります。
こんな進め方の中で、ある工務店は「アクセントクロス5ヶ所までは追加なしでできます」というセールスをしているそうです。
追加費用なしと言われると、ついつい5ヶ所全部アクセントクロスを利用しないといけないような気持ちになってしまうようで、多くの方が5ヶ所にアクセントクロスを使われるそうです。
しかしインテリアコーディネーターからすると、こんなところにこんなクセントクロスを使って家具やカーテン・什器はどう合わせるのか?と心配になることも多いとのこと。
家の主役はそこに住む人であってクロスではありません。
本来家づくりの進め方は「こんな生活をするためにこんな家を建てたい!」というところから始めると良いのですが、何しろクロス選びは後工程ですので、どうしても検討が後になってちぐはぐになりがちです。
またそもそも「家の内装材はクロス」という固定観念もおかしなものです。
家づくりでは、まず「こんな生活をするためにこんな家を建てたい」というご家族の要望を整理することから始め、そのために内装材は何を選ぶのか。
結果としてクロスを選ぶことになったら、要望に合ったクロス選びをする。
流行だからと言って、不要なアクセントクロスを選ぶ必要はありません。