今月8月実行分の住宅ローン金利が出揃いました。
金融緩和の解除を見込んで、住宅ローンの10年超の金利に連動する長期金利が多少上がったことから、各行とも10年超のローン金利を0.05~0.1%程度上げました。
その中で目立ったのがみずほ銀行で、35年固定金利型の金利を前月から、ネット申し込み分について0.54%引き下げて1.20%としました。
みずほフィナンシャルグループの木原社長は、春先の中期経営計画で「住宅ローンについて、ローンそのものではなかなか付加価値を提供できないなか、ほかの価値を提供するかたちで限定的に進めていく」と述べ、利益の薄い個人向けリテール業務を縮小する方針を打ち出していました。
これを受けて、多少なりとも利幅がある長期固定金利型だけは引き受けようという意思表示なのでしょうか?
みずほ銀行に限らず、変動金利型など利幅が薄い住宅ローンについては、金利を上げるなどすることが予想されます。
大手行は、すでに預金通帳の発行手数料を取ったり、ATMの振込手数料を上げたり、住宅ローンに関しては事務手数料型ではなく融資手数料型にシフトしており、個人向けリテール業務についてのコストアップが見られるため、住宅ローンにも影響が出てくることは確実と見られます。
現在のような低金利は、今後続くことはないでしょう。
金利の動きに注意が必要です。