住宅の設計にしろ検査業務にしろ、2級建築士ではなく1級建築士にお願いした方が良いとお考えのお客様が多くいらっしゃいます。
2級建築士の名誉のために申しますが、そんなことはありません。
現在建築士資格は1級・2級・木造建築士があります。
何が違うかというと扱う建築物の延べ床面積や高さなど、規模と構造が違うだけです。
1級はすべての建築物を扱うことができますが、2級は木造なら3階建てまで。高さ13m、軒高9mを超える建物までで、延べ面積も1000㎡まで。
木造建築士は、2階建てまでの木造建築物で、かつ延べ面積が1000㎡以上300㎡以内の建築物で寺社仏閣なども扱います。
これを見ていただいておわかりになるように、一般的な住宅であれば、ほとんど2級でも木造建築士でも十分なのです。ここに優劣はありません。
自分は木造の個人邸の設計しかやらないという建築士さんなら、1級資格を取る必要はないのです。
それよりも注意していただきたいのは、建築士がすべき仕事「設計と監理」(工事中に図面と照合して是正する業務)と決められているのに、監理に出てくる建築士が少ないことです。
1級だから監理している、2級は出て来ないのではなく、満遍なく出て来ないのです。
その現実をご理解いただき、級にかかわらず、工事中の監理に来てくれるかどうか?こちらの方を重視して建築士を選ばれることをお勧めします。