第三者検査という立場で、大手ハウスメーカーの工事現場に立ち入って検査をするわけですが、そこで手直しをお願いする箇所が出ます。
すでに20年近くこの仕事をしていると、あのハウスメーカーはこの点で毎回手直しが出るなとわかってきます。
逆に言えば、必ずしも全工程を検査する必要はなく、ハウスメーカーによって、よく手直しが出る工程だけでも第三者検査する価値はあるということです。
A社、B社は基礎配筋工事でよく手直しが出る。
C社、D社、E社、F社は断熱材工程で毎回手直しがある。
G社は中間検査(上棟後)でよく出る。
このように傾向がわかりますし、ご依頼を受けていくと、残念ながらその通り指摘が出てしまいます。
次は大丈夫と思っても修正されていない。それは何故かというと大手ハウスメーカーの場合、細かな施工マニュアルがあってその通りに施工しなければなりません。
手直しがあったことを本社に上げてマニュアルを改訂しない限り、次の現場も同じ手直しが出ます。この点に注意が必要です。
なおA社、B社などと匿名にしているのは、次に伺ったときは解決している可能性がないことはないので、敢えて匿名にしています。
A社が建てるすべての住宅で、その箇所が手直しになるとは限りません。
それほど住宅を建てるということは個別性が高いので、社名を公開することはいたしません。
またこのような広く影響があるメディアで公開すべきものでもないと考えます。
それぞれのハウスメーカーでお建てになる皆様にご注意いただきたいと思います。