最近、建売業者が工事を請ける注文住宅のトラブル相談が増えています。
いつもは建売住宅を販売している業者が、注文で工事を請け負うケースがたまにあります。
建売は自社で企画・設計し建築して販売するので、その間の資金繰りが必要になります。もちろん土地も自社所有なので、その資金も販売まで固定されます。
それに対して注文住宅は、土地は事前に販売でき、建物の資金は施主(お客様)が支払うので、資金繰りから見ると建売より良いということで、注文で請けることがあるのです。
ところが日頃建売ばかりやっている業者が、注文で請け負うと進め方が違うためにトラブルが起きやすいのです。
建売はまだお客様が目の前にいないので、自社のペースで企画・設計し建てることができますが、注文は施主(お客様)からの依頼で建てるので、自社ペースでという訳にはいかないのです。
細かな話ですが、分かりやすい例を挙げます。
建売住宅では着工前に地鎮祭をしませんが、注文の場合お客様の希望によって催行します。
建売しかやったことがない現場関係者にとって、地鎮祭など時間の無駄。そもそも催行の仕方がわからない。
その態度や様子を見てお客様は心配になるわけです。
これは些細なことですが、一事が万事お客様無視で進むのでトラブルになり易いのは理解できます。
日頃、建売住宅を販売している会社が注文で工事を請け負うときは要注意です。
弊社への相談では、相当なトラブルになっているケースが多く見受けられます。この一週間でO社、L社、S社の相談がありました。