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住宅の設計図と工事現場の違い・断熱編

住宅新築時の設計図と施工現場は同じになっていないという話を書いています。

例えば設計図で住宅性能表示の耐震等級1(建築基準法レベル)となっていても、現場で施工ミスがあれば等級1も怪しくなってきます。

今回は断熱材工事についてお話しします。

断熱材工事は、他の部位と違って工事のポイントは「建物内部が外気と触れる部分に隙間なく連続して施工する」という至ってシンプルなもので、設計図もそのように描かれており、そのとおりきちんと施工されていることを前提として断熱性能が決まっています。

ところが設計図は平らな紙面の上に表現しますが、実際の建物は立体的で凹凸もあれば、配線や配管・コンセントボックスなどが飛び出ています。

ここに「間なく連続して」断熱材を施工するのは、正直大変な作業です。

凹凸部をカットしたり、隙間を追加して埋めたりすることになりますが、作業をする職人さんは工期に追われていますし、その分の手間賃をもらっていないなどと言い、細かな箇所まで施工されません。

弊社が断熱材検査をした住宅は500棟以上になりますが、今まで「完璧ですね!」と言えたのは2棟しかありません。あとは何かしら補修をお願いしています。

断熱性は設計図通りできていることを前提に評価されますが、現場の状況を見ると表示通りの性能がある住宅は少ないと言えます。

耐震性は失礼な話、実際に地震が来れば証明できますが、断熱性は証明する方法がありません。少し電気代が減ったかな程度で、断熱性能等級が4なのか3なのかは体感で区別できません。

ですので、断熱性・省エネ性にこだわられるのであれば、ホームインスペクション(住宅診断)で断絶材検査をする意味はあると思います。

最後に断熱材検査で指摘が出やすい点を挙げておきます。

1.あるべきところに断熱材がない。

2.断熱材に隙間がある。特に配線・配管・筋交い回りなど。また断熱材が自重で落ちて来て隙間になっていることも多いです。

3.防湿シートが破れている。

4.グラスウールが露出したままになっている。

5.気流止めがない。

6.熱橋となる箇所に断熱材がない。