日本ファイナンシャル・プランナース協会の会員には、協会から定期的に情報提供メールが送られてきますが、今週は「FPいまどきウォッチング」の中で「住宅ローンの金利上昇時に注意するポイントは?」というテーマで書かれています。
日頃の相談業務でもお問合せが多いテーマです。そこに書かれているポイントを抜粋すると・・・
金利上昇への対応策としては、まずは「固定金利型への借り換え」が思い浮かぶかもしれません。
しかし先述の通り、すでに固定金利は上昇傾向にあります。
加えて住宅ローンの借り換えとなると、相当の手間やコストが発生するので、結果として返済額やその他経費の負担が増える可能性があります。
実際には、将来の金利上昇に備えて、「手元資金を残しておき、繰り上げ返済でローン残高を減らす」「(金利水準の高い)固定金利型で借りた場合の返済額を見積もり、今の返済額との差額分を貯めておく」などといった対応策が必要となるのではないでしょうか。
以上ですが、FPとしては妥当なアドバイスだと思います。
しかし実際変動金利型住宅ローンを利用されている方は、借入可能額目一杯借りていらっしゃる方が多いので、「手元資金を残しておき、繰上げ返済でローン残高を減らす」ことは難しいのが実情でしょう。
つまり低い変動金利が返済期間中続くという前提で借りている方は、金利が上昇し始めたら有効な対策はないということです。
FPはそのようなことにならないように住宅ローンを探すときに、まず家計のキャッシュフロー表を作って確認し、金利が上昇しても慌てなくても良いプランニングをするわけです。
またほとんどの変動金利型は、金利が上昇しても5年間は返済額が変わらないようになっており、すぐに返済が苦しくなることはありません。(返済総額は増えることがありますが)
さらに5年毎の返済額の見直しについても、直前の返済額の25%以上は上がらないという125%ルールがあります。(一部ない金融機関もあります)
FPとしては、仮に25%アップしても無理なく返済ができるとシミュレーションしていますので、ここでも返済に窮することはありません、(返済総額は増えます)
私はFPとして、このようにシミュレーションして住宅ローン選びのアドバイスをしていますので、少なくとも弊社のお客様については目先の金利上昇で慌てる必要はないと考えています。