工事請負契約を締結するときには、契約書や約款の他にたくさんの書類の説明があります。きちんと説明する建築業者なら90~120分ほどはかかると思います。
そんなに時間をかけるということは、お施主様はおそらく一度で理解できないほどの量ということになります。
ですから、いよいよ契約するとなったときは、事前に書類一式を取り寄せて、一通り目を通しておかれることをお勧めします。
今週拝見した契約書類では「住宅性能表示制度に関する確認書」が抜けていました。
住宅の品質確保の促進に関する法律(通称「品確法」)には、
請負人(建築会社)が、設計住宅性能評価書(またはその写し)を請負契約書に添付した場合には、請負人はその評価書(またはその写し)に表示された性能を有する住宅の建設工事を行なうことを注文者(施主)に対して契約したものとみなされる(同法第6条第1項)。
という条文がありますが、これを逆に読むと設計性能評価書がなければ性能表示がないわけですので、その性能を有する住宅を建築しなくて良いことになります。
そこで誤解を生まないように、施主が住宅性能表示制度を利用するかどうかの確認書を用意して、言った言わない、聞いていないにならないようにするわけです。
同様に「長期優良住宅の利用に関する確認書」を用意している建築会社もあります。きちんとしていますね。