時節柄ハウスメーカーの管理職の方の異動時期で、わざわざあいさつに来ていただいています。

そんな中、各社が共通しておっしゃることがあるので書いてみます。

最近はネットでいろいろなことが調べられるので、お客様（注文住宅の施主様）も住宅に使う部材について調べておられることが増えている。

例えばギリシャ製のコンセントを使いたいとか、イタリア製のタイルを貼りたいなどご要望が多様化しており、ハウスメーカーとしても過去に扱ったことがない部材を使うことが増えている。

結果としてトラブルが増えており困っているとのこと。

お客様は気軽に「この部品を取り寄せて。」とおっしゃるのですが、一定の品質の部品を、支払い条件を決めたうえで、決められた期日に現場に配送してもらうことが必要ですが・・・

１．品質や数量が合わない
特に海外の部材は不良品が一定数あることがほとんどで数量が合わないとか、日本製のようにミリ単位の精度で揃っていないので、お客様は欠陥品だと思ってしまう。まずこれがトラブルの元。

日本製のようにきちんと数量や品質が完備する国は例外だと思ってください。

２．納期が不明
海外からの輸送になるので、特に最近の世界情勢下では、納期が予測できない。ということは、工程が組めないので完成時期も確定できないことになります。

工期が確定できないということは、コストが上がるということです。

３．管理
無事現場に納入されたとしても、その管理は誰の責任でするのか？部材の盗難や破損の責任をハウスメーカーが負うのなら、その分の費用をもらわないといけません。

４．材料費と工賃
お客様がネットで見る価格は、あくまで材料費です。それに船賃と保険料、ほかに必要な場合は関税や倉庫保管料、現場までの輸送料などが必要になりますし、その部材を組み立てる工賃がかかります。

このあたりを説明してもご理解いただけないお客様が多いそうで「ネットに載っている価格でやってほしい。」と言われるそうです。

ということで施主様手配の部材（施主支給と言います）は、気に入った部材を使うことができるので大変良いのですが、工事する側にとっては多くの問題があるということをご理解いただきたいとのこと。

せっかくの家づくりですから、互いの協力で良い家を完成させてほしいと思います。