最近の中部圏の不動産価格の動向を、不動産業者の物件登録システムである中部レインズの最新市場レポート(7~9月期)で見てみましょう。
前の数値は在庫数(売り出している物件数)の対前年の増減率、後ろが成約価格の同増減率です。
土地 ▲23.0% +6.6%
中古マンション ▲13.3% +2.7%
中古戸建 ▲16.4% +1.7%
いずれも売出中の物件数が激減した一方で、価格は上昇しています。この傾向は、ここ1年以上続いています。
要約すると、物件を探そうにも見つけるのが困難で、仮に出会ったとしても価格は高いということです。
本当に購入しようとすると相当な努力が必要です。
一方名古屋市内の新築マンションについては、最高坪単価500万円超(専有面積70㎡で1億円超)の物件も完売していますが、投資目的で転売を狙った人は次の買い手が見つからず、賃貸に回したり、自分で住んだり、中には手付金を放棄して解約する動きも見られます。
東京都港区の比較的新しい中古マンションが、坪単価700万円超で売られていることを考えると、まだ伸びしろがあるようにも見えますが、買い手のボリュームが減っている中、大きな価格上昇は見込めないように見えます。
昨年の4~6月期はCOVID-19の影響で瞬間的に成約価格が下がりましたが、その後上昇しています。
このあたりの状況を御理解いただいたうえで、物件探しに臨んでいただきたいと思います。