一昨日、住設大手リクシルが12月1日受注分からユニットバスのメーカー希望小売価格を2~27%程度引き上げると発表しました。
鋼材や樹脂といった原材料費の高騰が原因とのことです。
リクシルは4月にもユニットバスの他、トイレやキッチンなどの値上げをしたばかりです。
原材料費の高騰は建築資材に限ったことではなく、金属や食品などにも大幅値上げが見られます。
これは中国を筆頭として世界各国の産業が回復したことより、資材が不足したことによるものです。
また製造工場がある東南アジアの国々が、自然災害やコロナ禍に見舞われ稼働できなくなったことによるものでもあります。
ではこの傾向はいつまで続くのでしょうか?
考えられるのは2つ。
1.価格が高くなりすぎて、日本での需要が減退するときまで。
購入する人が減れば、価格は落ち着くはずです。
2.今度も引き続き継続する。
日本の需要が減退したとしても、現在の資材の購入価格はある程度のスケールメリットで決めています。
例えばユニットバス1万台を生産するので、鋼材が何トン必要になるから、いくらにして下さいという値決めです。
これが1万台ではなく5千台になれば、スケールメリットが効かなくなって価格は上昇することになります。
また魚が良い例です。
世界一のマグロ消費大国の日本であったところに、中国などが猛烈に消費するようになって、日本の商社が「買い負け」するようになっています。中国の人口は日本の11倍ですから、当然スケールメリットが活かせなくなりますね。
個人的には、今後この傾向は建材だけでなく、すべての資源に及び一種の資源インフレが起こる可能性が高いと見ています。これも資源を輸入に依存している日本の宿命とも言えます。
残念ながら、家づくりもそれを踏まえて多少余分に資金を用意しておかなければならない時代になりそうです。