現在の名古屋市内の既存(中古)マンション市場は、売り物件が少なく成約は低調のようです。
逆に言えば、売り物件が出れば、すぐに買い手が付く状態です。一方中古マンション購入をお考えの方にとっては、選択肢が少なく厳しい市場になっています。
近年はリノベーションブームで、中古マンションを買い取ってリフォームして再販する不動産業者が増えており、東京の業者も名古屋地区に参入しているほどです。
そうした買取再販業者も物件がなくて買い取れないと厳しい表情です。
「リフォーム済み」とか「消費税込み」と表示がある物件は、ほとんどが買取再販物件と考えられます。
再販物件のメリットは・・・
1.リフォームしてあるので美しく、自分で改装する必要がほとんどない。
2.売主が不動産業者なので、法律により契約不適合責任(物件に契約内容に合わない箇所があったときに売主が負う責任のこと)を引き渡しから最低2年間は売主が負うことになり安心。
一般の方が売主の場合は、引き渡しから3カ月などとすることが一般的で「契約不適合責任は一切負わない」という特約も有効です。
3.消費税10%の物件であれば、条件が揃えばすまい給付金を受け取れる可能性もありますし、住宅ローン控除や住宅取得等資金の贈与の特例なども新築マンション並みになります。
4.すぐに入居することができる。
多くがリフォーム工事が完成した空き家なので、いつでも入居できます。
一方デメリットは・・・
1.自分の趣味に合ったリフォーム工事とは限らない。
気に入らない場合は、せっかくの新しいリフォーム工事も壊してやり直すことになります。
2.価格が相場より高いことが多い。
最近私が調べたところ、半年前に1500万円で買い取ったマンションをリフォームして、2800万円で再販しているケースがありました。
もちろん買主が納得して購入すれば、いくらで売っても良いのですが、仲介する不動産業者は「媒介価格について助言する義務がある」ことになっています。いくらリフォーム代がかかっているとは言え、少々高すぎる物件もあるのでご注意ください。
3.購入のための契約等の手続きが売主業者のペースで進むことがある。
売主業者は売却が決まれば、できるだけ早く資金を回収しようとするため、契約締結を急ぎ、住宅ローンの申し込みや引き渡しの時期をできるだけ前倒ししようとします。
冷静な判断で契約書を確認したり、住宅ローンを選んだりできなくなる可能性もあります。
買再販物件は以上のようなメリット・デメリットがあります。十分ご理解いただいて検討してください。
それにしても売り出し物件が少ないですねぇ・・・