一昨日のこの地方(東海地区)の豪雨は、マスコミ各社の報道でもトップで映像が流れるほど激しいものでした。
幸い他の地方と違って、大きな被害が出ていないようですが、住宅の被害はそれなりに出たようです。
弊社住宅相談センターにも、以前弊社をご利用いただいた3組のお客様から雨漏れの報告があり、対応のアドバイスをさせていただきました。
ただこの3件の住宅は、いずれも「雨漏れの可能性が高い家」とされている点が共通しています。
1.既存(中古)住宅を購入
地元工務店の建築・築10年
屋根に設置されているトップライト(天窓)脇から漏水。
屋根は風雨や暑さをしのぐためにある部材ですが、日照の確保や建築基準法上の採光計算をクリアするためにときどきトップライトが設けられることがあります。
しかし屋根に穴を開けるということは、当初の目的である風雨をしのぐことに反することをすることですから、雨漏れの確率は高くなるのはやむを得ないことです。
2.新築住宅を購入
地元工務店の建築・築12年
デザイン性を優先したために複雑な屋根形状になっています。屋根と屋根が交差する箇所が多く、施工としてはその部分の雨仕舞が大変難しかったと想像します。
屋根形状はできるだけシンプルにして、雨がすぐに流れて樋を伝って落ちるようになっていることが望ましいです。
3.既存(中古)住宅を購入
大手ハウスメーカー建築・築11年
バルコニーに落ちた雨は、勾配に従って流れてドレン(排水口)から樋に入るのですが、広いバルコニーは流れる距離が長くなる分勾配が緩く、排水が十分でなくなることがあります。
特に一昨日のような豪雨は、設計時に想定した排水量を超えている可能性もあり、またドレンまわりに落ち葉などが溜まっているのを放置したことによって、排水が間に合わず、階下に流れ落ちることもあります。
以上、弊社に連絡があった3件の雨漏れは、いずれも「雨漏れの可能性が高い設計」になっていた住宅です。
今後住宅の設計を検討される方は、以上3点にご配慮ください。
またすでにお住まいの方は、定期的にメンテナンスをし、たまにはホームンスペクション(住宅診断)をされることをお勧めします。