マンション購入を検討されている方が、2人のFPに購入後の家計をシミュレーションしてもらい、ご自身でもネット上の無料ソフトで作ってみたけど、あまりに大きく数値が違ってしまったので、どれがより現実に近いか見てほしいとのご相談がありました。
1つは保険会社のFP,1つは銀行の住宅ローン担当のFP,そしてご自身で作成したもの。
ご自身作成のものは、ある金融機関のホームページ上の無料ソフトで作成されたもので、正確性に欠ける点が多く、あくまで目安にする程度ですとご説明しご理解いただきました。
残りの2人のFPのシミュレーションは、共通した点が間違ってていました。
1.マンションの火災保険料・地震保険料が入力されていない。
2.修繕積立金がまったく上がらない設定になっている。(銀行のFPは、戸建てを購入した場合のシミュレーションも作成していましたが、メンテンンス費用やリフォーム費用が計上されていませんでした)
他にも・・・
3.(保険会社のFP)住宅ローンを10年固定金利期間選択型の当初引き下げタイプで借りるのに、金利が35年間変わらない設定になっている。
4.(銀行のFP)給与は上昇する設定になっているのに、物価がまったく上がらないことにしている。(結果、貯蓄がとんでもなく貯まることになっています)
住宅購入やすでに所有している方のシミュレーションでは、火災保険料・地震保険料が見落されているのをよく見かけます。
またマンションの修繕積立金の値上げや、住宅のメンテナンス費用・リフォーム費用を計上していないのは、多くのシミュレーションで見かけます。
家計のシミュレーション=キャッシュフロー表の作成は、未来を予測して作成するため、確実な数値を入力することはできません。多くの数値は作成するFPの考え方に左右される部分があり、そのこと自体に問題はありません。
ただ確実に必要となる数値を見落とすと、ご相談者の家計に重大な影響を与えることになるので、漏れがないようにすることが必要です。
さらに銀行のFPは、このシミュレーションを基にして、ご主人様が所得補償保険に加入されることを勧めたそうですが、勤務先の福利厚生・社会保障制度から判断すると、そちらを利用すれば加入はまったく必要ありませんとご説明しました。
このように弊社住宅相談センターでは、他のFPが作成したキャッシュフロー表のチェックも行っています。ご心配な方はどうぞご相談ください。