築35年ほどの大変おしゃれな邸宅のホームインスペクション(住宅診断)をしてきました。デザーナー系の建築士さんの設計で、細部までこだわった家になっています。
当時は木造3階建て住宅は認められていなかったため、建築確認申請上は木造2階建てで設計して新築したそうです。
今回はこの住宅が適法かどうかの確認のための診断を買主様からご依頼いただいたものです。
残念ながら当時木造2階建てにするために吹き抜けを作って申請しているのですが、その後その吹き抜けを床にしてしまって部屋に改造していたことが判明。売り主様もそれをご承知で改造したとのこと。
したがって現状は木造3階建てになっていることになり、適法かと言われれば、構造計算をしないとわかりませんという報告書を出すことになりました。
結果として買主様は購入しないという判断をされました。
新築時には適法な図面で申請し、完了検査が終わった後に改造する(ほとんどが違法になる改造です)方をときどき見かけます。
自分がずっとお住まいになるだけなら、具体的な被害はないと思いますが、今回のように売却しようとする場合、買主様によっては違法な住宅を敬遠される方もいらっしゃいます。
引いては売却しにくい家ということになり、資産価値が低下することになります。
弊社住宅相談センターのように、新築住宅から既存(中古)住宅まで、いろいろな住宅を診ていると、このようなリフォームをしなければ良い家なのにと思うことがあります。
ご注意ください。
リフォーム・リノベーションは楽しいことですが、是非適法にしていただくことをお勧めします。