東京からフリーダイヤルで相談がありました。弊社は基本的に電話での相談には対応していません。聞き違いがあったり、間違ったことを伝えた後のフォローができなかったりで、責任を持った回答ができない可能性があるので。
今回は切羽詰まったご様子なので、ついつい聞き入ってしまいました。
住宅ローンの事前審査を申し込んだところ・・・
ご主人様は民間企業にお勤めの給与所得者で、融資条件(金利など)もそこそこ良い条件が提示されたそうですが、実際に申し込んだところ、勤務先の役員として登記されていることが判明したため金利が高くなってしまったとのこと。
役員と言っても役員報酬をもらっている訳でもなく、部長に昇格したときに名前だけに入れてもらっただけで、実態は単なる社員だそうです。
何とか役員になっていることがバレないように審査を通して、良い金利で借りられる金融機関はないでしょうか?というご相談です。
公務員や大手企業勤務なら、いちいち会社登記簿を調べないと思いますが、聞きなれない企業であれば、最近は「反社」対応も問題になるので登記簿などを確認すると思います。
ご本人は役員と言っても実体がないとおっしゃいますが、登記簿に掲載されていれば立派な役員で、当然経営責任があります。会社の業績が厳しくなれば、ご自身の給与にも影響すると考えるのが普通でしょう。
当然普通の会社員より「リスクが高い人」と見なされ、融資条件も厳しくなります。
またお話を聴いていると「バレないように申し込むには?」とか、他にも「親からの贈与金(特例を超える)を税金を払わないで済むようにするのは。」などという話が出るなど、正攻法でない話が出てきたので、「とにかく電話では、しかも無料では責任を持った回答ができません。」と切り上げました。
住宅ローンとは、金融機関が見ず知らずの赤の他人に、多額のお金を、長期間にわたって貸し付けることです。当然金融機関側もリスクへッジすることを考えます。
有利な融資条件を期待するなら、自分が如何に真っ当な人間で信用できるかをアピールすることが一番なのですが、正攻法でない方に対しては金融機関も慎重になると思います。