マンションを購入するために住宅ローンを利用する場合、すべてのマンションが融資の対象になるという訳ではありません。
詳しい内容に入る前に、住宅ローンとはどのようなものかについて説明します。
住宅ローンとは、文字通り「住宅」のための「ローン」です。土地購入やアパート購入のためのローンではありませんので、それらを購入するときには使えません。(土地を購入して「住宅」を建てる場合は土地購入も利用可)
また「住宅」なので、ご自身が住むためのローンということになり、住まなくなったら原則として一括で返済しなければなりません。ましてや賃貸して不動産投資に転用してはいけません。
例外的に勤務先の転勤等で一時的に住まなくなるものの、将来戻ることが想定される場合はこの限りではありません。
さてここまでご理解いただいたとして、専有面積40㎡、間取り1Kの中古マンションを購入しようと、住宅ローンを申し込もうとしたところ審査してもらえなかったという相談がありました。
なぜ申し込みすらできなかったでしょうか?
それは金融機関としては・・・
本当にこの人がここに住むのか?住むと見せかけて賃貸するのではないか?将来的にもここに住み続けられるのか?つまり返済期間中「住宅」として利用してくれるかが心配なのです。
数多くの住宅ローンを扱っている金融機関とすれば、経験上このようなことが心配になるわけで、明らかに「住む!」という証明ができなければ、敢えて融資する必要がないわけです。
特に今回のご相談者はお若い単身者ですから、将来結婚するようなことがあれば、この面積では手狭になることが予想され、そのときには賃貸に出す可能性もあるだろうと考えるでしょう。
ということでワンルームは言うまでもなく1K、1LDKでも住宅ローンの審査をしない金融機関が多いのです。
ただ今後は単身世帯が急増することがわかっているので、いつまでもこの種のマンションに融資しないということはないと思います。
今回のご相談者は、事情を丁寧に話して理解していただいた金融機関があったので、そちらに申し込みをしていただきました。