住宅ローンのご相談を受けていると「変動金利型は金利が上がる心配がありますよね。」というご質問をよくいただきます。そのとおりで間違いありません。
したがって変動金利型を選ぶ場合は、金利が上昇しても返済できるかどうかを確認しておく必要があります。
では変動金利型の金利が上昇するときとは、どのようなときでしょうか?
変動金利型の金利は、多くの金融機関で短期プライムレートに連動して決められています。
短期プライムレートとは、銀行が優良企業に期間1年以内の貸し出しをするときの最優遇金利のことで、ほとんどの銀行で現在1.475%になっています。この金利は2009年1月に最低となってから変わっていません。(それだけ低金利が続いているということです)
一般的にこの短期プライムレートに+1%したものが、変動金利型住宅ローンの基準金利となっています。つまり2.475%です。
しかし、現在皆さんが実際に借りられる変動金利は低い金融機関で0.3%台、高くても0.9%台です。
これは基準金利では誰も借りてくれないので、一定要件をクリアした借り手に対して、「引き下げ金利」というサービスをしてこの水準にしているものです。金融機関はそのくらいサービスしても経営できる程度の金利で資金を調達しているということです。
このように低い金利でも、仮に返済期間中に延滞が発生すると、「引き下げ金利」が受けられなくなり、基準金利に戻されてしまいます。
これが短期プライムレートを基準とした変動金利の決まり方だと理解していただけば、この金利が上昇するのは・・・
そうです。企業が短期プライムレートで借り入れをして設備投資などを行おうという意欲が出て、需要が盛り上がってきたときに上昇することがわかります。
簡単に言えば、景気が良くなったことを多くの人が感じられる状態になったときと言えます。
ここまで説明をしましたので、あとはお借り入れされる皆様のご判断になります。