前回に続いて住宅ローン控除に関する注意点です。

住宅ローン控除を受け始めてから繰り上げ返済をされる方も多いと思いますが、よくある失敗として次の２点がありますのでご注意ください。

１．期間短縮型の繰り上げ返済をすることで、返済期間が１０年を切ってしまった場合、住宅ローン控除はその時点で利用できなくなります。

控除の要件として、返済期間１０年以上のローンであることという規定があります。期間を短縮するのは結構ですが、１０年を切らないように注意しましょう。

２．建物のローンがなくなってしまった場合
土地を購入して住宅を新築した場合によく起こるケースです。この場合、土地購入時に利用したローンと住宅新築時に利用したローンの２本立てになっていることがあります。

この状態で住宅新築時のローンの方が借り入れ条件が悪い（金利が高いなど）ということで、こちらを一生懸命繰り上げ返済することで、先に完済してしまうことがあります。

この状態になると、この人は土地のローンしか借りていないことになり、「住宅」ローン控除の要件を満たさなくなるので控除停止となります。

必ず土地ローンだけではなく、建物のローンを残すようにしてください。逆のケース（土地ローンを先に完済する）は問題ありません。