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住宅新築の最後の詰め、外構工事でよくあるトラブル

今月2月から3月にかけては、日本では新築住宅やマンションの完成時期のピークになります。新年度を新居で迎えたいという方が多いので、どうしてもこうなってしまいます。

この時期に完成が集中することが、受注の平準化を妨げ、日本の住宅産業の効率を悪くしていることは否定できません。

そんな今の時期にトラブル相談が増えるのが、外構工事に関してです。

ようやく家づくりの最後となる段階でのトラブルは気持ちが良いものではありません。(どの段階でもそうですが)

外構工事のトラブルの多くは、建物本体工事と外構工事を別の業者に請け負わせるときに多発します。

例えば大手ハウスメーカーで外構工事の見積もりを出してもらうと、一般の造園業者の見積もりより30%以上高くなります。

それはハウスメーカーが自社で外構工事を行うわけではなく、下請けの造園業者に依頼するために、造園業者の見積もりにハウスメーカーの粗利が乗ることによります。

そこで施主としては、ハウスメーカーに依頼せず、自分で探した安い造園業者に発注します。これで別々の業者に発注する状態になりますが、このこと自体に問題がある訳ではありません。

ただ建物本体工事と外構工事はまったく関係がないと思われている方が多いと思いますが、実は両者は密接な関係にあります。

建物から出ている各種配管は、当然敷地内を通過して前面道路に通じます。この通過する部分は外構工事の範囲になり、配管の経路や高さ=勾配に配慮して外溝計画を練らなければなりません。

つまり建物の工事業者と外溝業者の密な打ち合わせが必要になるのです。

しかし建物の工事業者からすれば、外溝は他社が請け負ったので自分は関係ない。建物を一生懸命建てるのが仕事だとなりますし、外溝業者は建物はうちで請け負っていないから関係ない。自分は外構工事だけ一生懸命にやるだけとなります。

これによって配管が想定した経路を経由できなくなったり、門袖の位置をずらすことになったり、桝の高さを調整する費用が発生したり、土を盛る追加費用が発生するなどのトラブルになるのです。

特に盛土切土は、建物を建てるときに土を搬出する費用を取られたのに、外構工事になったら土を搬入する費用を請求された。こんなことがわかっていたら、建物工事の時に土を敷地内に置いておけば費用はかからなかったのにとなるのです。

建物本体工事と外構工事を別の業者に発注することに異論はありませんが、両者に打ち合わせをしていただくように早い段階から伝えておくことが必要です。

できれば建物プラン(特に配置)が決まったら、すぐに外溝計画に入るくらいで良いと思います。

この種のトラブルは、毎年のようにこの時期に出る話です。

ちなにみ建築業者に外溝を発注すると高くなると言いましたが、一方で次のようなメリットがあります。

1.上記ようなトラブルが発生しにくい。

2.建物と外溝をトータルコーディネートしやすい。

3.代金の支払いが建物工事請負契約の中でできる。(外溝工事費を自己資金で出さなくてもよい。)

4.責任の窓口が1つなので話しやすい。

※同一業者が請け負った場合、完成引渡しは建物が完成したうえに外溝工事が完成した後になります。別の業者が請け負うと、建物の引き渡しは建物完成後、外溝の引き渡しは外構工事完成後と別々になります。