既存(中古)住宅のインスペクション(住宅診断)が続き、ブログを書くのをサボってしまいました。
先週何棟かの中古住宅を診断してきましたが、いずれも雨漏れ跡が確認されました。お住いの方は、雨漏れと気づいていらっしゃらないのですが、跡の場所をお知らせすると驚かれていました。
雨漏れは音がするわけでもなく(するときもありますが)、物が落ちてくるわけでもなく(水が落ちてくるときもありますが)、ひたひたと侵入してくるので意外に気づきません。
ある統計によると住宅のトラブルの85%は雨漏れだそうです。それだけ多いと言うのか、それともトラブルになると大ごとになると言うのか、とにかく雨漏れのトラブルが多いことは間違いありません。
私たちが現場を拝見して雨漏れが見つかると、どこから侵入したのか推測してみます。それが正解かどうかはわかりませんが、多くの場合当たっています。それだけ雨漏れの原因は推測しやすいということで、逆に言えば対策が講じやすいとも言えます。(現実は侵入経路が特定できないことの方が多いので誤解のないようにお願いします)
先週の場合は、下屋(1階部分に乗る屋根)から立ち上がる外壁の高さが低いため、雨が屋根に当たって跳ねてサッシの下から侵入したと推測しました。
他の現場は外壁がひび割れており、そこから侵入したと推測しました。
またエアコンのスリーブ管の穴が開いたままで、そこから侵入したのではという現場もありました。
以上3点を見ただけでも、雨漏れはきちんとした設計をし、しっかり施工してもらい、入居後もメンテナンスに気を付けるという3つが合わないと防止できません。
最近は雨漏れに配慮した設計が少なくなっているように見えます。高温多湿、梅雨や積雪がある日本の気候には、他国にない設計上の配慮が必要になります。
設計される際は、雨漏れに対してどのように配慮しているか、建築士さんに確認されることをお勧めします。