住宅ローンの本審査を申し込んだら他の銀行に変えられないのか?

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住宅ローンの本審査を申し込んだら他の銀行に変えられないのか?

パソコンが壊れまして、しばらく書くことができませんでした。失礼しました。

今月に入って、住宅ローンに関して同じ相談が4件続いたので、ご紹介しておいた方が良いと思い書いてみます。

ご相談の内容は「住宅ローンの本審査が通ったら、もう他の銀行に替えることはできないか?」というものです。

住宅ローンの利用までには、次のような手続きを踏みます。
1.事前審査 → 承認(事前審査がない金融機関もあります)
2.本審査  → 融資正式承認
3.金銭消費貸借契約締結(金融機関とのお金の貸し借りに関する契約)
4.融資実行(住宅ローンの融資金が口座に振り込まれます)

ご相談は2で融資承認を取ったら、他の金融機関に変更できないかというものです。

不動産業者や建築業者(以下「業者」)は、それはできませんということが多いようです。

しかし住宅ローンと言えども契約は契約です。法的にどうかという視点で確認すると・・・

金銭消費貸借契約、通称「金消」は法的には「要物契約」とされています。要物契約とは読んで字のごとし、契約が成立するために「もの」が必要な契約のことです。

住宅ローン契約において「もの」とは何でしょう?住宅ローンのお金そのものです。

つまりお金がなければ成立しないのが金消契約なのです。

お金は住宅の引き渡しの時に出てくるので、金消契約を締結していたとしても、なお契約は成立していません。その証拠に金消契約をするときに、契約書に日付は入れません。お金がおりて来た日に入れます。

日付のない契約は有効ではありませんから、金消契約をしただけでは有効ではないのです。

金消契約が有効ではないということは、それ以前の本審査も契約上有効ではないことになります。

したがって法的に正しい答えは、「本審査をした後に他の金融機関に替えても何らペナルティはありません。それどころか金消契約をしても変更できます。」となります。

弊社住宅相談センターは、FPとしてお客様にとって最も有利な住宅ローンをご案内するため、最後の最後までローン商品を探しますが、業者は住宅を売ることが仕事ですから、1つでもローンが通れば、その金融機関で進めたいと思います。それは当然のことです。

したがって「本審査で承認されたら、他の金融機関には申し込めません。」とか「金消契約をしたら変更できません。」という誤った回答をします。

以上法的にどうだという話をしてきましたが、実務上は金融機関の方も審査の手間をかけているわけですから、商道徳上どうかと言われれば、融資直前の変更は気の毒だなとは思います。