間取り・居室と納戸のトラブル

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間取り・居室と納戸のトラブル

今週たまたま同じ相談が2件続いたのでご紹介します。

弊社住宅相談センターはこうした相談に乗る会社ではなく、このようなトラブルにならないようにアドバイスする会社ですが、さすがにこれは弊社が絡んでいても防止することはできなかった事例だと思います。

間取りの打ち合わせ段階では、1階北側の部屋は「居室」と描かれていた。この間取りで納得して工事請負契約をし、仕様打ち合わせをしていたところ、設計図書ではいつの間にか「納戸」になっていることに気づいた。

仮に将来この家を売り出すとすると、4LDK+S(LDKと4つの居室と1つの納戸)として売り出すことができると考えていたのですが、設計図書が正しいとなると3LDK+2S(LDKと3つの居室と2つの納戸)になってしまう。

自分は居室のある家を契約したつもりだ!どうしたら良いか?

詳細はわかりませんが、契約時の表示は「居室」だったとおっしゃっているので、それなら私の個人的意見として「あくまで契約書通り造ってください・」と主張したら良いのではと申し上げておきました。

居室が納戸表示になることは、ときどき見られることですが、請け負う側はそれほど重要視していないように思います。

これは採光計算と言って、建築基準法上、居室の窓の大きさと隣地境界線からの距離によって、一定以上の採光が取れることという条件があります。これが満たされない場合、居室ではなく納戸とされるものです。

実際の光の入り具合ではなく、計算上の窓の大きさがないといけないので、どうしても居室にならない部屋が出て来ることがあります。

請け負う側は、部屋の広さは変わらないし、光が入っているのだから大きな問題ではないと考えるようで、発注者の気持ちを汲み取ることはないようです。

もう1件の相談もほぼ同様の内容ですが、こちらは請け負う側はまったく意に介していないようで、何が悪いのか?という様子だそうです。

本件は弊社が絡んでいても防止できなかった例ですが、これに似た例は採光計算以外にもたくさんあります。

そのような事態に遭遇した場合は、先ほど言ったように「何も難しいことを要求しているのではありません。ただ契約時の図面の通りに建てていただきたいと言っているだけです。」と主張するしかありません。

譲れないことは譲れない。契約書はこのようなときのための原点になるものですから、発注者も請負側も慎重に確認してほしいものです。