家づくりで住宅展示場を有効に利用する方法を書いています。今回はカタログ・パンフレットです。
前回展示場訪問時にはパンフレット・カタログに頼り過ぎない方が良いと書きましたが、最後に「メーカーを比較検討するときには必要」とも書きました。
ハウスメーカーのパンフレット・カタログは、メーカーの宣伝部が全力を挙げて取り組んだ結晶なので、大変豪華で立派な、そして消費者に訴えかけるものに仕上がっています。見ているだけでウキウキしてきます。
一般的にハウスメーカーのパンフレット・カタログは、コンセプト編と構造編、実例集の3つに大きく分かれています。
コンセプト編は、そのシリーズがどのようなお客様を対象として企画されたか、他のシリーズとどこが異なるのかなどを表現しており、どちらかというとイメージ優先で構成されています。
構造編は耐震性がどうとか断熱性がどうか、アフターメンテナンスや保証はどうなっているかなど、ハードや実務的なことが書かれています。
実例集は今まで建築した実例やお勧めする参考プランの紹介です。
3種類どれも必要ですが、この他にもそのときに開催しているキャンペーンのチラシなども配布されるので、1棟訪問すると5種類ほどを持ち帰ることになります。何棟も回ると豪華なパンフレットは重量もあるので、帰る頃には持っているだけで相当疲れると思います。
訪問時はこれに気を配るより、営業マンの話を聴いてほしいと思います。
家に帰って落ち着いたらパンフレット・カタログを開けてみましょう。そしてコンセプト編ならコンセプト編を、構造編なら構造編を並べて、各メーカーを比較してみると良いでしょう。
大きく異なる点を発見できれば、それがそのメーカーの特徴になりますし、書かれていない点があれば、そのメーカーが力を入れていない点になります。
私は仕事柄「構造編」をよく拝見しますが、大変重要な情報が満載、あるいは不足していることに気づきますし、このメーカはここが弱点だとわかることがあります。
先日もあるメーカーさんのカタログを見させていただき、「御社のこのシリーズはこの点が弱点だよね。」と申し上げたら、「それはどうしようもないことで・・・」とおっしゃっていました。
マニアックになる必要はありませんが、パンフレット・カタログは、ハウスメーカーを比較できる結構分かり易いツールであることも間違いありません。家に帰ってからしっかり読んでみましょう。