住宅展示場の利用方法③・豪華なモデル棟の経済学

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住宅展示場の利用方法③・豪華なモデル棟の経済学

家づくりで住宅展示場をどのように利用するかという話をしています。

住宅展示場は、テレビ局や新聞社などの運営会社が、地主から土地を借り上げて区割りを作り、ハウスメーカーを募集して、そこに建ててもらうという仕組みが一番多いと思います。

運営会社は出展料をもらって会場の警備や維持管理に充てたり、さまざまなイベントを開催して集客を図ります。その告知活動のために広告代理店に多額の広告宣伝費を払いますが、その一部がテレビ広告や新聞の掲載料に流れるわけです。

開催されるイベントは、いわゆるナンパイベントと言われる「アンパンマンショー」や「プリキュアショー」から、手作り教室や占いコーナーなど多彩なイベントがあります。

一部では建築士や税理士・FPなどを呼んでセミナーや個別相談会を開催しますが、来場者は多くはありません。(私も何度も相談員や講師を担当しましたが、来場者は少なかったです)

こうした経費がかかるうえ、ハウスメーカーはモデル棟自体を建築する費用も負担しなければなりません。

最近のモデル棟は他社に見劣りしてはいけないということで、年々大型化し豪華になっており、通常1億円程度はかかっているのではないでしょうか?当然家具やインテリア・外構工事も見劣りしないように会社を挙げて立派なものを使いますから、そのくらいの費用がかかっても不思議ではありません。

これを約5年毎に建て替えるのですから、単純計算でも月160万円ほどが必要になっていることになります。毎月の出展料は別です。

そのほかに営業マンの人件費や配布するパンフレット(これもみすぼらしいものは作れないので、本社広報部を巻き込んで立派なパンフレットを作ります)、お子様に差し上げるノベルティや室内の生花など、豪邸に相応しい室礼をしなければなりません。

また最近の住宅は省エネになっているとはいえ、これだけ広い住宅にかかる光熱費も馬鹿になりません。

ということで、ハウスメーカーが1棟のモデル棟を維持するには年間何千万円とかかるのが実情です。

そのような展示場ですから、メーカーとしては必死で回収しようとします。

つまり住宅展示場は来場者にとってはリクレーションの場や家づくりの勉強の場かも知れませんが、メーカーにとってはバリバリの営業の場なのです。

この事実をご理解いただくことは、住宅展示場に行くときの心構えとして重要だと思います。