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二世帯住宅のメリット・デメリット

ある大手ハウスメーカーさんの社員向け研修に呼んでいただいて、『二世帯住宅の税務とメリット・デメリット』というテーマでお話しすることになりました。

さっそくレジュメを作成していますが、あらためて二世帯住宅とはどのようなものかを考えさせられます。

今回は特に税務を中心に話すため、「家族が仲良く暮らせる」とか「祖父母世帯に子育てや家事を手伝ってもらえる」とか「土地を購入しなくて済む」などのメリットには触れません。

一方、同居型、共住型、完全分離型など建て方によって、固定資産税や相続税など税務上の扱いが違ってくるので、二世帯住宅をご検討の方がいらっしゃれば一度ご相談いただきたいと思います。このあたりは本当に注意しておかないと思ぬ損失を出すことにもなりかねません。

また「単独名義」「共有名義」「区分所有」の登記名義も注意しなければならない点になります。合わせて住宅ローンを利用する場合、どのように資金計画を組み立てるかも検討が必要です。

で、それらをずらっと並べてみて、あらためて思うのは、税務上のメリットに囚われ過ぎて本来の住宅の目的を見失うことが一番問題だということです。

そもそも現代の日本では、世帯の単身化が進んでおり、今や世帯の構成人員では2人世帯がトップで、2位が単身世帯です。その後3人世帯、4人世帯と続いて、二世帯住宅の構成人数と思われる5人以上の世帯はほとんどありません。

若いご夫婦の家づくり相談では、親と住むのはイヤとおっしゃる方がほとんどで、二世帯住宅どころか近所に住むことさえ避けたいとおっしゃる方が多いのです。

そのような現実を考慮すると、仮に新築時に「二世帯住宅もいいね」と考えたとしても、あとで親子間の仲が悪くなったり、夫婦仲が悪くなって別居するようなことになると、せっかくの二世帯住宅も持ち腐れになってしまいます。

嫁いだ長女が離婚して戻って来たので、二世帯住宅の一室を明け渡さなければならなくなったなどという話も聞きます。

また親世帯が亡くなった後はどうするのかなど問題が山積みです。

二世帯住宅が悪いと言っているのではありません。建てていただくことは問題ありませんが、二世帯と言ってもその構成員がいつまでも住み続けることはできません。いつか構成員に変化の時が来るはずです。

そのときにその二世帯住宅をどうするか?相当長いスパンの話になってしまいますが、一度建ててしまった住宅は簡単には変えられないので、そのようなスパンで検討しておかないといけないという話です。

そう考えると完全分離型とか区分所有権の二世帯住宅は疑問が残ります。理想を言えば、一つの住宅の中に多世帯がワイワイ言いながら暮らせる形(同居型)が、世帯構成員の変化に合わせてフレキブルに対応できるので一番良いのではないかと思います。

これなら一人二人抜けたり、あるいは増えたりしても、住宅の箱を変える必要はありません。

しかしこのタイプが一番人気がありません。

いかがでしょう?二世帯住宅は結構大変なのです。