この１週間、これからマンション投資をしたいという相談が集中したので、せっかくの機会ですから注意点を書いておきたいと思います。

弊社住宅相談センターでは、マンション投資・土地活用の相談にも応じていますが、すべての提案を積極的に推奨するものではありません。住宅・マンションの購入相談と同様、中立的に失敗のないようにアドバイスする姿勢で応じているのは変わりありません。

マンション投資を希望される方に、最初にお尋ねすることを挙げておきます。

１．投資の目的
何のために投資をするのか？老後資金を確保するためとか、単に設けたいとか。

２．投資手法
投資には株式投資や商品取引、ＦＸなどたくさんある中で、なぜマンション投資を選ぶのか？これに明快に答えられる方は意外に少ないのです。

３．期待する利益
マンション投資によって、いつまでにどの位の投資効果を期待するのか？これに答えられる方も少ない。

投資である以上、いつまでにどの位の利益が欲しいという目標がなければ、効果が計算できません。例えば「保有期間１０年間で正味利回り５％、１１年目の売却によるキャピタルゲインと合計していくらの手取りが欲しい。」というような具体的な数値が欲しいのです。

弊社の経験で言うと、この数値が明確な方ほど成功する確率が高いように思います。

以上の３点は是非ご自身で確認しておかれることをお勧めします。

そのうえでマンション投資の特徴（ほかの手法との違い）をご理解いただきたいと思います。

１．コストが高い
マンション投資では取得するとき、保有している期間中、売却するとき、それぞれに応じてコストがかかります。このコストはほかの投資手法と比較して極めて高いのです。

したがって期待する投資効果を得ようとすれば、あらかじめそのコストを含めた計算をしておく必要があります。

特にマンション投資では、固定資産税等、管理費。修繕費、駐車場代など多くの費用がかかります。

２．換金性が低い
株式や投資信託、金なら本日中に売ろうと思えば、余程のことがない限り売却できますが、マンションはそういう訳にはいきません。売りたいと思ったときから、代金を入手するまで半年以上かかることもあります。

３．現物リスクがある
マンション投資では多くの方がマンション現物を購入されるので、現物を保有するリスクが発生します。

地震リスク、最近では浸水や土砂崩れなどのリスクも考慮しなければなりません。下手をすれば価値がゼロになることもあります。

マンションではめったにありませんが火災も心配です。室内での自殺や事件のリスクもあります。これらは金融資産にはない独特のリスクです。

４．人口減少
日本の人口はすでに減少を始めています。マンション投資の収益の原資となるのは賃料を払ってくれる入居者です。この絶対的なパイが減少するのですから、いわゆるレッドオーシャンにある投資手法だということはご理解いただきたいと思います。

５．運用の依頼者
株式投資や商品取引と異なって、マンション投資には運用を依頼しなければならない部分が多くあります。入居者の募集。管理、清掃、コミュニティの運営など金融商品にはないプレーヤーの協力が必要になります。

これらを選ぶのはご自身になりますが、多くの方は業者に任せっぱなしです。

以上を踏まえた上で、それでもマンション投資をしたいという方には、いろいろご提案したいと思います。

特に最後の５番については、多くの投資家さんがお任せ経営で何もしていないため、真剣に考えている投資家さんが登場すれば、一気に投資効率を上げることも不可能ではありません。