ここ2回「インターネットで良い土地を探すことは難しい」という話を書いています。その理由も明確にしておきました。
先日ある団体が開催した住宅セミナーに講師として呼んでいただいたのですが、時間が空いたので他の講師がどんな話をしているか聴講してみました。
その中で建築士の先生が土地探しについて話していたのですが・・・
土地探しは不動産業者を当たることが一番良いと思いますが、業者もたくさんあるのですべてを当たっていると疲れてしまいます。
大丈夫です。多くの業者を当たる必要はありません。
なぜなら不動産業者は業者しか見ることができないレインズというネットワークを使っています。これは一般の人が見ることができない業者だけが使うことができる情報システムです。
現在の法律(宅建業法)では、土地の売主から売却の依頼を受けた場合、例えば専任媒介契約で受託した場合なら、業者は受託後7日以内にこのレインズに売地情報を登録しなければならないことになっています。(一般媒介契約の場合は登録義務はありません)
つまり不動産業者は、他の業者が受託した土地情報も見ることができるのです。
ですから皆さんは複数の不動産業者を訪問する必要はなく、1社だけ訪問しておけば、他社が受託した土地情報も知らせてもらうことができるという訳です。
以上が建築士さんの話でした。
この建築士さんは不動産業界の内情をご存じないのだと思います。確かにレインズには、法律を守ればすべての不動産情報が公開されるはずですし、そのために構築したシステムです。
しかしレインズを見ればわかりますが、レインズに掲載されていない土地情報で、他のネットに公開されている情報もたくさんありますし、私が知っている売地でもレインズに掲載されていない物件もあります。
ということは、レインズに掲載されていない情報で他にも公開されていない情報もたくさんあるということです。
私の肌感覚で申し訳ありませんが、おそらくレインズに掲載されている土地情報は、実際に流通している情報の15%程度しかないと感じます。残りの85%はレインズにも載らず、他のネットにも載らず、一般の方が知らないところで成約しているということです。
法律で掲載することが義務付けられているのにかかわらず、なぜこのようなことになるのか?
その理由は一昨日このブログで書いたとおりです。
このあたりの仕組みを知っておかないと、良い土地探しは難しくなると思います。
そのため弊社住宅相談センターでは、不動産業者の訪問の仕方や注意点などをアドバイスしているのです。