住宅の資産価値が残る間取りとは?

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住宅の資産価値が残る間取りとは?

「住宅の資産価値が残る間取りとは?」という不動産業者・建築業者の勉強会がありました。

日本の住宅は新築した時が最も価値が高く、その後経年とともに漸減し、25年もすると流通価値はゼロになります。

そこで良心的な業者さんたちが、何とか資産価値が残る住宅を造りたいということで勉強会を開催しているのですが、「飽きの来ないユニバーサルデザインの住宅を造ればよい。」という意見が出て、そのような間取りとはどんな間取りかという話になったのです。

日本の住宅の間取りを振り返ってみると、私が知る範囲では・・・

1.昭和30年代までは縁側があって、そこで近所の人たちが井戸端会議ができる間取り。縁側の奥は続き間の和室が多かったと思います。

2.その後、玄関を入ったすぐのところに応接間という接客用の洋間ができるようになりました。来客が入ることができるのは、ここまで。

3.時代が経つにつれ、自宅に客が来るということが少なくなったため、応接間は消滅。来客があればリビング兼用のダイニングでダイニングテーブルを挟んで話をすることになりました。

このころから「PP分離」が言われるようになりました。来客があったときに、子供たちは引っ込んでいなければならないので、子供部屋に代表されるプライベート空間と、リビング・ダイニングルームに代表される人が集まるパブリック空間を分ける必要が出てきたのです。

4.最近では玄関を入るとすぐにリビングという間取りが増えました。来客などほぼなくなってしまったので、玄関即リビングにしても困らないのでしょう。

この玄関即リビングという間取りは、私が子供のころ「文化住宅」と言われた間取りで、応接間や玄関ホールを造ることができない人が、狭い空間を有効に使うために考えられた間取りです。どちらかというと軽蔑の意味が含まれる間取りでした。

5.現在の住宅は概ね4LDKが中心の間取りですが、これが子供達が独立して家を出ていくので、広すぎると考えられるようになり、平屋がちょっとしたブームになっています。

ここまで概観してみると、私が生きているこの短かい期間でさえ、これだけ変遷があるわけですから、飽きが来ないユニバーサルデザインの住宅なんていうものはないと思います。

戦後日本の住宅は一つの商品になってしまったので、車や洋服と同じように絶えずモデルチェンジをして消費を喚起する必要が出てきしました。

商品としての住宅は消費ざれなければならないので、いつまでも価値残っては困るのです。価値を失くして建て替えてもらわないといけません。

ということで資産価値が残る住宅の間取りというものはなく、もしそれを求めるのであれば、流通しやすいどこにでもある間取りか、そのような間取りにリフォームし易い構造の家ということになるでしょうか。