大手ハウスメーカーと地元工務店が競合していて、どちらとも決めかねているという方も多いと思います。

「どちらが良いと思いますか？」というご相談をたくさんいただきますが、大手・地元ともにメリット・デメリットがあり、私が決めるのは困難です。（もちろんよろしくないハウスメーカー・工務店であれば、その会社は弊社で過去にこんなことがあったので止めた方が良いですよと申し上げますが）

このような相談の場合、一点だけ大手ハウスメーカーに軍配が挙がることがあります。それは企業の継続性です。

住宅の場合、建てて終わりという仕事にはなりません。法律で１０年間の保証義務を負っていますし、１０年を超えてもメンテナンスやリフォームなどでお付き合いしなければならないと思います。建ててすぐに会社が無くなったというのでは困ります。

そこで果たして地元工務店に企業の継続性があるかが心配になるわけです。

社長に後継者がいるか？
その後継者はどのよう人か？
会社の財務体質はどうか？
毎年の決算はどうか？
住宅業界に残るに堪えうる企業理念があるか？
そしてその通りの経営をしているか？

地元工務店を選ぶ場合には、このあたりまで確認する必要があります。

特に最近は長期優良住宅が推奨され、建てるだけでなく維持保全計画書に基づく定期検査やメンテナンスをすることが義務付けられています。一般的な計画書は新築後３０年間の維持保全計画が書かれています。

となれば少なくとも３０年間は継続する建築会社でなければならないでしょう。（定期検査やメンテナンスは必ずしも建てた会社がやらなければならないわけではありませんが）

また今後住宅の新築着工件数は激減すると言われています。その中でも企業として残るだけの体力・知力があるでしょうか？

このようなことを考えると、地元工務店には余程のことがない限り軍配を上げることは難しいと思うのです。（大手でもなくなる企業はあると思いますが）