前回前々回と名古屋地区でのベストローン探しがいかに難しいかを書きました。
これは名古屋人が借金を嫌う性質に由来するものと考えられます。少し前には「住宅ローンで家を建てているような男には、うちの娘を嫁にやれない!」などと言われた借金嫌いな地域です。借金を嫌わなければ金融機関も金利などの条件を下げてまで融資する必要はないはずです。
この地域性に少しでも有利な条件で住宅ローンを借りるコツがあるのです。
つまり「私は住宅ローンなんて好きで借りるのではないですよ。金融機関が借りてくれというから、仕方なしに借りてあげるのです。」という姿勢を見せれば金利は下がるし保証料は安くなる訳で、普通に住宅ローンの申込書を書いて出すだけではベストな条件に到達できないのです。
さてなぜ名古屋地区の金利は「名古屋金利」と言って他地区より低いのでしょうか?
おそらく戦国時代、全国統一を成し遂げた織田。豊臣・徳川の三英傑と言われる武将は、いずれも名古屋地区(徳川は三河地区)の出身にもかかわらず、戦いでさんざん荒らした後に、優秀な家臣と美人女性をごっそり関西や江戸に持って行ってしまった。これでは何も信じられない。信じられるのは現金(コメと土地)だけという地域です。
近年では東海地区を牛耳っていた東海銀行が吸収合併され、三菱UFJ銀行になってしまって跡形もなくなってしまいました。東海銀行が残した巨大な市場が草刈り場になるのも止むを得ません。地元の地銀信金がこぞってそのパイを奪い合っているのです。
さらに人口減少に悩む岐阜県と三重県の金融機関も、残るは名古屋市場だけとばかりに県境を越えて進出しており、その戦いはまさに戦国時代です。
こんな市場で普通の金利や条件が通じるはずがありません。
福岡なら福銀と西日本シティ、北海道なら道銀と北洋というように2行で成り立っている地域ではありませんし、東北地方のように七十七銀行の独壇場、山陰なら山陰合同だけという地域でもありません。
地元の金融機関のほかに岐阜県の十六・大垣共立、三重県の三重銀と第三、百五などの有力銀行のほか信金も乱入しているのが現実です。
こんな地域でホームページを見て、あるいは電話しただけでベストな条件が出るほど甘い市場ではないとおわかりいただけると思います。