今まで弊社住宅相談センターに寄せられた相談事例をご紹介しています。
土地には登記上「種類」というものがあって、宅地や田や山林などに分類されています。田を宅地にする場合は農地法の転用の許可や届け出が必要になるので、不動産業者さんは比較的理解していると思います。
土地と同じように建物にも「用途」というものがあり、住宅や事務所・店舗など多数に分かれています。
こちらは住宅を店舗に代えても登記上住宅のまま営業することに何の支障もありませんが、建築基準法上は用途変更と言って、一定の変更では建築確認申請を出さなければならないことになっています。
このことは意外に不動産業者さんはご存じない。
ご相談は用途が「倉庫」+「住宅」という建物を賃貸したいという所有者からの依頼で、地元の不動産業者がグループホーム経営会社を借主として契約したという例です。
グループホームは建築基準法上の用途は「寄宿舎」なので、まっとに営業しようとするなら「倉庫」+「住宅」から用途変更をする建築確認申請をしなければなりません。
ところがこの申請はただ出せばよいというものではなく、当然それに合うように改修して「寄宿舎」に適合するようにして出す必要があります。
ところが改修工事に数百万円かかることを知った所有者は、「そんなことは専門家として知っていたはずだから宅建士がやるべきだ。」と主張。
借主も「自分たちがグループホームとして借りることを知った上で契約の仲介をしたのだから、専門家である宅建士の責任で用途変更するべきだ。」と主張。
この賃貸借契約の仲介をした宅建士は用途変更ということを知らなかったため、大変なことになってしまった事例です。
建物の用途変更は要注意です。
※この話にはもっと複雑な経緯があるのですが、わかりやすく単純化しています。ご了承ください。
