いままで弊社住宅相談センターに寄せられた家づくりに関するトラブル事例をアトランダムに紹介しています。
弊社住宅相談センターのメニュー『購入あんしんパック』は、新築・既存(中古)に関わらず住宅・マンションを購入される方のためのアドバイス業務をするものです。
不動産会社選びから、物件の注意点、資金計画、重要事項説明書のチェック、そして最後に建物の検査まですべて含んでいます。
それを利用して新築建売住宅を購入いただいたAさんから、入居6カ月後に「家が傾いているかも知れない。」と連絡が入りました。
すぐに伺って傾きを計測したのですが、建物はまったく問題ありません。お客様が傾いていると考えたのは下駄箱の上に隙間ができたからです。
下駄箱の品番を確認してメーカーに問い合わせたところ、その下駄箱は三和土(たたき・玄関の土間部分)または玄関ホール(框・かまちの上の廊下に続く部分)に据え置くタイプの商品と判明しました。
現場の下駄箱は玄関ホールに一部が乗って、大部分は三和土に出ていたので、その部分には下駄箱の下に空間がありました。その空間には靴などを置くことができますね。
しかしそこを部分を支えるものがないので、荷重で傾てきたようです。分譲会社が下駄箱を取り替えて無事解決しました。
メーカーに聞いたところ、同様のクレームが年に何件かはあるとのこと。
メーカーマニュアルには完全に据え置くことと書いてあるにもかかわらず、発注者あるいは設計者のミスでしょうか?
先日も勝手口専用の扉を、2階バルコニーに出る扉に代用していたことが原因で雨漏れになった現場を見ました。
メーカーがしっかり考えて製造した部品ですから、想定された箇所に使うようにしないとトラブルになります。
弊社では住宅診断をして問題がないようにチェックしていますが、残念ながらさすがにこのようなところまで完璧にチェックすることはできません。