今まで弊社住宅相談センターに寄せられた家づくりのトラブル事例をアトランダムにご紹介しています。
先日電話での問い合わせがありました。弊社住宅相談センターでは基本的に電話でのご相談はお受けしていませんが、何かとてもお急ぎのようでしたので「簡単なことで一般論でよろしければお答えします。」と申し上げたところ・・・
「建売住宅を購入したいが、契約書の内容に納得がいかない点が1ヶ所ある。どう思いますか?」という話。法律的にどうこうという話ではなく、(ことの性質上詳しくは書けないのでご了承ください)あきらかに売主業者に有利=買主に不利な内容が入っているのです。
ただ業者が間違っている訳ではありませんし法令違反ではありません。しかし相談者のお気持ちはわからないでもない。その程度の話です。
どうも納得がいかないようでしたので、「それでは買うのは止める!」と言ってみてはいかがですか?とご提案したところ・・・
それはできません。何故なら今ちょうど契約をしているところで、納得できなかったので一旦中座して御社に電話しているのです。キャンセルはできません。
あらあら、弊社も長く住宅に関する相談業務をやっていますが、契約の現場からお電話をいただいたのは初めてです。
この件は買主は気分的にはおもしろくないけど業者が間違っているとは言えないケースですので、「契約をやめないのなら、そのまま契約されるしかありませんね。」としか言えませんでした。
相談者はしぶしぶ戻られたようです。
弊社では住宅購入のアドバイスをおこなって、ご相談者(買主側が多いですが、ときには売主側からの相談もあります)のサポートをしていますが、特に購入の場合は売買契約書と重要事項説明書を少なくとも契約日の1週間前には入手して、しっかり読んでおくことをお勧めしています。
両書面とも契約の当日に突然見せられても一般の方には理解できない難しい書類です。(ほとんどの場合、両書面は当日初めて見ることになります)今回の相談も時間があれば、修正できたかも知れません。
教訓:売買契約書・重要事項説明書は、早めに取り寄せること!
それにしてもこのご相談者は、なぜ弊社の電話番号を持って契約の場に臨んでいたのでしょう?何かトラブルになる予感でもあったのでしょうか?
仮にトラブルになったとしても、弊社は弁護士法という法律がありますので、契約に関することで助言することはできません。したがって家づくりの早い段階からご相談いただくことをお勧めします。