【家づくりトラブル事例6】建物売却時の譲渡所得税

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【家づくりトラブル事例6】建物売却時の譲渡所得税

今まで弊社住宅相談センターに寄せられたトラブル相談をアトランダムにご紹介しています。

不動産を売ったときに発生する利益には、譲渡所得税が課税され確定申告後に納付することになりますが、利益が出なければ申告の必要はありません。

この利益額の計算は、譲渡価格-(取得費+譲渡費用)の計算式で算出します。

譲渡価格は売った値段。取得費は購入したときにかかった経費(購入価格も含みます)。譲渡費用は売った際にかかった経費(仲介手数料や建物解体費・測量代など)です。

そこで問題となった事例ですが、話を簡単にするために今回は建物だけを売ったことにします。

10年前に2000万円で購入した建物を今回2000万円で売りました。さて譲渡所得税はどうなるでしょうか?

ご相談者は2000万円-2000万円=利益は0円と判断し申告をしませんでした。

ところが建物の場合、2000万円で購入した住宅は税務上、年々減価して価値が減っていくという減価償却の考え方をします。一度に2000万円を経費として計上するのではなく、毎年少しずつ一定割合で減った分を経費とする考え方です。

この割合は建物の構造や用途によって異なっています。

この考え方でいくと今回の10年前に2000万円で購入した建物は、売却時点の価値は例えば1400万円に減価していると見なされます。

そうなると今回の譲渡所得の計算は2000万円-1400万円=600万円となり、利益が出たことになり確定申告と納税の必要が出てきます。

今回はこの建物を売却して新築する住宅の資金に充てる予定でしたので、支払った税金分、資金がショートすることになりました。

「住宅」の売却や買換えには、さまざまな特例が用意されているので税金の負担はそれほどでもありませんが、今回は「住宅以外の建物」でしたので特例はなく、定められた額を納税することになってしまいました。

税金のことはご自分で判断せず、税理士や最寄りの税務署に確認いただくなど十分注意していただきたいと思います。