既存(中古)住宅を売買するときに瑕疵=隠れた欠陥が発見された場合に保険金で補修することができる既存住宅売買瑕疵保険について書いています。
この保険を利用するためには、弊社住宅相談センターなどの検査事業者などによる住宅の検査を受けて適合判定をもらうことが必要です。その検査のポイントを引き続き書きます。
4つ目は雨漏れ跡です。
この保険によって保険金が支給された事例で最も多いのは雨漏れ事故です。全体の85%程度を占めていると言われています。それだけに検査時には特に注意して確認します。チェック項目は・・・
1.天井や小屋組みに雨漏れ跡がないこと
2.天窓(トップライト)に雨漏れ跡がないこと
これに関連してバルコニーに面するサッシの下の防水層の写真も提出します。
居室ならご自身でも確認することができますが、小屋組みは屋根裏まで進入して確認します。(検査マニュアルでは点検口から顔を入れて目視すれば良いとなっています)
明らかな雨漏れ跡があった場合、弊社住宅相談センターでは専門業者による水掛け試験をすることをお勧めしています。そもそも雨漏れではなく結露の跡かも知れません。判断が難しく雨漏れの原因や経路を特定することは、建築業者ではなかなか難しいと思われます。ここは専門業者による高度な検査を実施して、一気に直してしまう方が得策だと思います。
水掛け試験をおこなって、赤外線サーモグラフィで壁などの中を透視して見ていると、水が流れて来るのがわかります。雨漏れ跡から離れた遠い所から来ることもあります。早ければ水掛け開始後30分程度で経路が特定できることもあり、1日掛けることもあるようです。
瑕疵保険に入るから雨漏れがあっても保険金で補修することができると考えがちですが、お金の問題ではありません。自宅に雨漏れが発生すると精神的なショックも大きいのです。
ここはしっかり原因・経路を特定したうえで補修し、安心して瑕疵保険に加入されることをお勧めします。