弊社住宅相談センターが住宅診断・ホームインスペクションをしている中で見た注意点を書いています。
パワービルダーとは、建売住宅を大量に供給することでコストダウンを図り、安価な住宅を提供する不動産会社・工務店のことを言います。年間新築棟数が1万棟を超える会社も多いので、大手ハウスメーカーより棟数だけなら「大企業」と言えます。
ところがこのパワービルダー、当初は安かろう悪かろうの代表であった時代もあり、いまだに悪く言う人、特に工務店やハウスメーカーの人達は評価していないようです。
そういう弊社もパワービルダーの住宅はいくつもホームインスペクションしているので実態は十分に理解しています。工務店・ハウスメーカーの人は実際に建物を見ている訳ではないので単なる印象で言っているに過ぎません。
で、実際に見てみると、最近は下手な地元工務店やハウスメーカーより施工状態は良いのです。
これは弊社だけでなく、先日もホームインスペクションをしている人たちの集まりで聞いたのですが、同様のことを言っている人がいました。
さすがに品質の悪い住宅を何千棟何万棟も建てていれば、クレームも山ほどあるでしょうし、それを無視し続けることは企業としてもマイナスでしょう。
おそらくそのあたりに気づいて、全国で発生したクレームを徹底検証して現場に落とし、改善を続けたのだと思います。これは強い武器になりますよね。
慢心している地元工務店やハウスメーカーと比較して、格段に改善のスピードが速い。10数年見て来たのでこれは間違いない事実だと言えます。
だからと言ってパワービルダー住宅はホームインスペクションをしなくても良いというのではありません。床下や小屋裏では以前としていくつかの指摘事項が出ています。
そういうことではなく、家づくりは慢心しないで日々勉強、研鑽に努めることで、施主さんに良い住宅を提供することができるということを申し上げたいのです。