本日新築中の住宅の上棟検査に立ち会ってきました。上棟時の検査ですから構造躯体が組み立てられ屋根が吹いてある状態です。
その中で設備屋さんが床下のベタ基礎部分に配管を設置していました。配管は昨日も書きましたが、雑排水(風呂や洗面所の水を流す)や汚水(トイレの水を流す)、給水(飲み水)それぞれの管を設置しなければなりません。
1階の床がない状態で施工していたので、施工しやすいのでしょう。きちんと施工されていました。
昨日ご紹介した床下の配管は、なぜビス留めせずに放置されていたのでしょう?
ここで考えられるのは、おそらく床が施工されてしまい、床下点検口から潜って配管工事をしなければならなかったのではないかということです。
床下の狭い空間で配管を並べ、それを支えるサポーターを設置して、それをビス留めする作業は想像すればわかりますが困難な作業です。途中でイヤになって、「どうせ床下なんか施主は見ないから、ビスなしでもわからないだろう。地震が来ない限り被害はないだろうし。」と考え途中で切り上げたと考えられます。
この場合、誰が悪いのでしょう?
おそらく工期がタイトになり、現場監督が段取りを間違え、設備屋さんが来る前に1階の床を貼ってしまったのではないでしょうか?そうとしか考えられません。ほとんどのビスがなかったのですから。
ここに「新築現場は現場監督の優劣で差が出る」と言われる理由がありますが、現場監督は施主が選べるものではありません。
ロシアンルーレットではないのですから、悪い現場監督に当たった施主は不幸だったではすみません。
住宅診断・ホームインスペクションでは見えない所ほど注意して見る。これが鉄則です。