弊社住宅相談センターで住宅診断をしたときに気づいた点を書いています。
最近の新築住宅の完成検査では、各社とも施工精度が上がっており、見えるところではほとんど何の指摘も出ません。現場監督さんに言わせると、最近の施主様はチェックが厳しくなっているので、自分たちもより厳しくチェックするようにしているとのこと。
しかし逆を言うと見えない部分ではいまだに指摘が多く出ていることも事実です。
特に最近は床下の配管が固定されていないのが目立ちます。これは弊社だけでなく、ホームインスペクションをしている仲間に聞いても同じようなので、全体的な傾向なのかもしれません。
床下の配管とは雑排水(お風呂の湯やキッチンの水など)を流す塩ビ管や給水用のさや管がありますが、これらは地震などがあった場合、外れてしまわないように固定しておく必要があります。
またさや管は給水したときに水圧で管が暴れて擦れる音が出るため、それを防止する意味でも固定しなければなりません。
そのために専用のサポーターをところどころに設置するのですが、このサポーターが動かないように底盤コンクリートにビスで固定しなければなりません。
最近はこのビスがないことが多いのです。サポーターはあるが固定されていない。こういう状態なのです。
また塩ビ管を支えるのにサポーターを使用せず、塩ビ管の切れ端をかませている現場もあります。これでは揺れがあった場合、すぐに外れてしまいます。
普段の生活で管が問題になることは地震でも来ない限りないと思いますが、見えない部分ではそういう施工が未だにされているということです。
完成検査では見えない所にも注意を払ってください。