住宅診断・ホームインスペクションの注意点⑤ポリスチレンフォーム

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住宅診断・ホームインスペクションの注意点⑤ポリスチレンフォーム

弊社住宅相談センターが新築中の住宅の診断をしていて気になる点を書いています。

ここまで断熱材グラスウールは安価で軽いので施工性が高く広く採用されているが、きちんと施工されている現場はほとんどないと書いてきました。

ではグラスウールがだめならどうすればよいのでしょうか?

次に広く使われているのがポリスチレンフォームという断熱材です。グラスウールを使用する場合でも、床下などにはポリスチレンフォームが使用されていることも多いようです。

ポリスチレンフォーム以外にも同じ発砲ピラスチック系断熱材として、ウレタンフォームやフェノールフォームなど多種の断熱材があります。

これらは簡単に言えば発泡スチロールのことで、ポリスチレン樹脂から作られるものです。成形された板状の断熱材で、グラスウールと異なり隙間なく施工しやすいという特徴があります。

新築中の断熱材検査でこの種の断熱材の場合は診断する視点がグラスウールとは異なります。グラスウールでは防湿シートからのはみ出しや破れ、施工の連続性の確認をしますが、それより重要なことがあります。

板状の部材と部材を隙間なく設置するので、確認しなければならないのはその隙間です。これはグラスウールと同じ理由で隙間があっては断熱材の意味をなしません。最も注意して見る所です。

ただ部材と部材に隙間があることは少なくきちんと施工されています。

しかし問題は押し込んだ部材を支えている間柱や根太の間です。

ポリスチレンフォーム(科学的な物質)は直線的に成形されて板状になっています。一方間柱や根太は木材(生き物)なので、必ずしも直線的に製材されていません。

直線状の科学的な物質と多少いびつな生き物を合わせれば、当然隙間ができます。これは如何ともしがたい事実です。

そのようなことが起こると想定してポリスチレンフォームにも弾力性があるので、多少の隙間は潰されますが、生き物である木材は曲がったりしなったりするので、科学的な物質の直線との間には想定以上の隙間ができるのです。

この隙間は埋めておかなければならないので、通常はウレタンフォームを吹き付けて埋めていただいています。指摘しないとそのまま施工されてしまいます。

この隙間は一ヵ所一ヵ所は「隙間」なのですが、おそらくすべてを合計すると結構な「穴」になると思います。

ポリスチレンフォーム等の発泡性プラスチックの断熱材を使っているハウスメーカでは、これによって断熱性を確保しているとアピールしている会社も多いのですが、この隙間が埋められることが条件であって、それをしない場合はアピールは正解ではなくなります。